購入 : 2006.7 中国, 成都, 送仙桥古玩市场, チベットの古いタンカと仏具の専門店。 /100元
紙,顔料 W107mm × H129mm

001の絵の裏、チベット文字?部分

002の絵の裏、チベット文字?部分
木の皮らしきものが漉き込まれている
[
手札形式のタンカ 001]と同時に購入。
2枚とも、ヤクバターの匂いがしみ付いてる。
紙舗 直にネパールの手漉き和紙が売っているが、お店の人の話だと、こういう厚手のふわふわの紙は、瑪瑙などで磨いて平滑にしてから絵やお経をかくそうだ。この手札形式のタンカも。バターをしっとりと吸ってはいるけど、紙に押し潰されている気配を感じる。こうして見ると、2枚とも紙の質がずいぶん違う。
この絵も、誰を描いているのか全くわからない。宝珠を持っていたりするので、チベット密教の行者のよう。軽快で知的な雰囲気から、ミラレパだったらいいなーと勝手に思っている。この2枚の絵からは、何故か風を感じる。良い買い物をした。
*追記:チベット研究者の佐藤 剛裕さん、
ベルギー在住のタンカ絵師・西 洋児さんから、上記の手札形式のタンカについて、非常に的確なアドバイスを戴きましたので、まとめさせていただいて、追記として掲載させていただきます。
丁寧に教えて下さったのに掲載するのが遅くなって申し訳ありません。そして、本当にありがとうございます。とても勉強になりました。これからもよろしくお願いいたします。
これらの手札は「
ツァクリ(Tsakli)」とよばれるものです。
普通のタンカのように本堂や仏壇に奉るのではなく、儀式で使われるものです。
主に密教の灌頂の儀式を行うときに、曼荼羅に登場する神々や系譜のラマたちと修行者を結びつける結縁の時に、灌頂を受ける修行者に対して見せ示して、こういう神様ですよ、ということを分からせるために使われます。
また、ルンといわれる口頭伝授、火葬のときにも使われます。
これらは、「カーラチャクラタントラ」のような特定の教えの系譜にしたがった神々や諸尊のセットで描かれるので、その体系や曼荼羅に登場するすべての神々や諸尊を描いた数百枚のカードのセットというのが存在します。最近では写真で複製したものが用いられていますが、昔は手描きであったはずです。
(掲載した2枚は私がみる限りでは手描きです)
ひとそろいで用をなすものですから、バラバラになった状態で骨董屋さんで売られていたりすると、さみしいものがあります。
裏のチベット文字について
001
「
ཤར」、shar 、チベット語で「西」のように見える。
サンスクリットの発音をチベット語で表した”レンツァ”または”ランツァ”といわれる文字に見える。
002
「
༤」、チベット数字の4の可能性が高い。
これだけの手がかりでは、二枚がどのような尊格に該当するのかは、判じ難い。